2017年を振り返って

はばたく

今年も残すところあとわずか。みなさまいかがお過ごしでしょうか?

院長をはじめ、私たちスタッフにとっては、2017年は清美どうぶつ病院の歴史の中でもガラッと変わった転換の年、これからの準備の年だったと思います。

今年の春、十年ぶりにツバメさんが遊びに来たんですよ。それから、いろんな事が一つずつ良くなっていったんだと、一年を振り返っていろんな写真を見ていてふと気づきました。(この子、幸せのツバメちゃんかも?)

嫌なことや問題点が去って行ったり解決したり、良い出会いや幸せが舞い込んできて、みんなが笑顔になって、幸せの暖かい空気に包まれた2017年の年末です。

今までいろんなピンチに遭遇しました。でも、これじゃあダメだ!って今年はなぜか、いつも以上にがんばる事が出来たんです。そしてやっと抜け出せました。ピンチは本当にチャンスなんですよ。どん底から抜け出せない期間が半端なく長かった私だから、「努力しても無理などと、あきらめないで」と、今、つらい思いをしている人たちに伝えたいです!いろんな経験も教訓にして。

でもそれは、私たちだけの努力では無いです

どんな状態でも支えて下さった飼い主様

  • 待ち時間が長くても、おつきあい下さり、ありがとうございます
  • いつも、しっかり動物たちの事を観察し、私たちの細かい問診におつきあい下さり、ありがとうございます
  • 私たちの治療の提案を守って、投薬やお世話、再診をしっかりして下さり、ありがとうございます
  • 今年は診察の受付時間が短縮になったり(もう少しで通常診療に完全に戻ります)、学会参加も多く(学会はこれからも全国を飛び回りますので、引き続きご迷惑をおかけします)、かなりご不便とご迷惑をおかけしたのにもかかわらず、都合を合わせて下さり、ありがとうございます
  • FaceBookやTwitterなど『いいね』や『シェア』、『フォロー』や『リツイート』など情報の拡散(正しい情報を多くの方に知っていただく事)のお手伝いや、応援をして下さり、ありがとうございます
  • 飼っていた動物が旅立っていっても、その後も様々な形(SNSや年賀状ほか)でつながっていて下さる方々、ありがとうございます。これも、動物たちがつないでくれたご縁ですね
  • そして、個人的に落ち込んでいる時に、励まして下さったり、力になって下さった方々、ありがとうございます
  • まだまだ、書き切れません

 

いろんなピンチの時に助けて下さった取引先の業者の皆様

  • 今年も去年に引き続き、わんこ、にゃんこの世界でもワクチン不足の危機があり、当院でも欠品する危険性もあったのですが、飼い主様にご迷惑をおかけすることなく、供給出来たのは、業者の方々の協力です
  • 当院のうっかりの時に快く対応して下さって、ありがとうございました
  • その他にも本当に助けて下さって、でも、それに甘える先生も居るので具体的には書けないのですが、たくさんのピンチを多くの方々に救っていただきました

 

他にも、宅配業者の方々や建物のメンテナンス業者さんなど、とにかくたくさんの方々にお世話になりました。

 

 

さらにスタッフにも恵まれて、毎日とても楽しく仕事が出来ております。信じられるスタッフ達だからこそ、獣医師としてもパワーが出ます。余計な心配、余計な気遣いは、本来使うべき頭の部分を狭めてしまうのです。今まですごくがんばっていたつもりでしたが、逆に今はがんばらなくても奥底からパワーが出てくるのです。

かなり頭がスッキリしています(^o^)

  • 毎日、笑顔をありがとう
  • 同じ目的を持ちそれを目指し、がんばってくれてありがとう
  • 自分の事を守るより、すべき事を最優先で考えてくれてありがとう
  • 今の時代だと無茶ぶりと思われる事も無茶ぶりと言わず、目的達成のためにがんばってくれてありがとう
  • 私自身が、獣医師として全力で仕事に集中出来る場を作ってくれてありがとう

私の持っているパワーなど大したことは無いでしょうが、そう言う力を発揮出来る場を作ってくれているスタッフたちに心底感謝です。

獣医療は一人では出来ません。良いチームワークが無いと良い医療は”なんとか”提供出来ても、ベストな医療は提供出来ません。

「毎日が楽しいね。仕事が楽しいね」と気がつけば口にしています。気がつけばみんな大きな声で笑っています。この仕事は辛いことがあまりにも多いですが、今年は改めて、獣医療という仕事の楽しみをかみしめることが出来た年でした。

 

もちろん努力もしたのですが、今年は年明けに突如スイッチが入りました。その時点ではまだまだ前向きではなく、モチベーションが~とかそんな事と言ってられる状態でもなく、『とにかくやらなきゃ』という気持ちから踏ん張った年のスタート。

私に何が出来るか、何をすべきか、もちろんずっと考えていた事ではありました。しかし、1月初についに思い切る事が出来ました。東京や大阪に飛び回らないといけないけれど・・・。それがネックでずっとずっと棚上げになっていたけれど・・・。

行動学を、もっと深くしっかり勉強しよう!

そして、

あれ?動物行動学と動物福祉って、同じだ!

私のやりたかった事、今までの積み重ねてきた、たくさんの知識。

全部が一気にリンクし、強く結びつきました。だから今までの蓄積も何の無駄もないし、ちゃんと基礎が出来つつあったのです。福祉は臨床に結びつかない別物と思いながらも、動物の死生観を考える時に、どうしても私の中では棚上げに出来ない問題でした。それが動物臨床行動学、つまり動物の心療内科という分野です。また、福祉をやっていると多くの獣医師から変な目で見られることもありますが、福祉は学問であること(行動学=福祉と私は思うので)も、私の中で確信を持って胸を張って勉強していけるという自信を持てました。

 

さらに、獣医学セミナーと平行して、私は一般の方やドッグトレーナーさんなどが参加するセミナーにも参加しています。また、これらの場を与えて下る方々、情報提供して下さる方々に、感謝です。

その中で今年は2回ほど『Tタッチ』の勉強をしてきました。これは、獣医行動学でもたびたび出てくるマッサージですし、ただのマッサージでは無くて、行動学の理念を学ぶのにも、とても良かったです。私がしたいと思っていた事はすべてつながっているのです。また、11月には動物福祉に関しての勉強会にも参加しました。これは毎年福岡で開催されるセミナーです。犬猫の殺処分のことだけでなく、食肉の福祉など、動物福祉の全般の話です。

獣医師として幅広い見解を持ちたいので、臨床だけでなく総合的に動物のことを、これからも勉強していきます。

 

それで私が一人で勝手に熱く話をしていたらふと、おや待てよ?と我に返りました。

おそらくみなさんにとって、「先生。動物病院で行動学って??? ん~えっとですねぇ~、私たちは病気の診療だけをして欲しいんだけど」と思う事でしょう。

行動学こそ、ホームドクターに必要不可欠な知識だと、私は思うのです

行動学が出来なかったら、きちんとした診療は出来ないと言っても良いかもしれません。「犬の体温は、だいたいどれくらい?」と聞かれて答えられないレベルと同じかもしれません。動物の出すストレス・サインやいろんなシグナルを読めないから、私たち自身ケガもする。若い時、多くの獣医師がケガを見せ合って自慢をし合っていましたが、私は冷ややかにそれを傍観していました。もちろん、ケガはその当時の獣医師の皆さんと比べても少ない私(しない訳ではないです)でしたので。動物にいかにストレスをかけないか、動物が何を考えているかも分からない状態で、診療って本当は出来ないのではないかと。力の限りめいっぱい押さえれば良いのではなく、動かないように動物たちの気持ちを導くかだったり、それ前提での制御。

この前、飼い主様からお褒めの言葉をいただきました。「○○さん(動物看護師)になってから、この子、暴れなくなりましたよ」と。元々採血の時も大暴れはしていなかったのですが、看護師さんが変わっただけで、動物が安心したのです。つまり、こちらの態度一つで、動物たちに可能な限り、嫌という気持ちを持たせない努力は出来ると言う事。

人間(スタッフだけでなく、飼い主様の気持ちや緊張感も含む)が変われば、動物も変わる

そして、本当に正しい動物とのつき合い方を教えるのは、ホームドクターの役割なのではないかと、最近つくづく思います。そうで無ければ、ドッグトレーナーさんを紹介して勉強してもらわなくちゃいけないのではないかと。(今は、猫のトレーニングをされているトレーナーさんも居ますよ)。多くのケースでいずれも出来ていないのが現状です。別に、警察犬のようにビシッとした犬やそういうのを目指しているのでは全くないです。猫ちゃんも間違った飼い方によって、攻撃性などの問題行動に繋がるケースも経験しています。(猫の攻撃行動が出た場合は、物陰から襲ってきたりしますので、ある意味犬より怖いと、猫の攻撃行動に関しては思っています)

目薬をする、飲み薬を与える、塗り薬を塗る。そんな時に、させてくれないなど、昔はよく聞きました。やり方を間違えるとどんどん嫌になるのです。そして二度と出来ないどころか、その子の攻撃性を引き出してしまい、関係が最悪になる事も。でも、上手くやっていくと、初めは「ボチョッ」と目薬が入ってくるのが気持ち悪く体をすくめていた子が、自分から率先して目薬を喜ぶようにまでになるのです。

 

あ、そうそう、ストレスが万病の元なのは、皆さん周知のことですよね。ストレスは命を縮めます。ストレスは心拍数を上げてしまいますし、ストレスにより免疫力も下げてしまいますからね。

また、「これはストレスが原因ですよ」と、先生たちは言われるけれど・・・。でも、どうやってストレスを減らすの?うちの子に、ストレスがかかっているなんて?何が問題なの?飼い主さんたちは困惑しますよね。

その解決方法は、動物行動学を知ることなのです

動物の気持ちになって、動物に快適な生活環境と、快適な”精神”環境、良質な飲食などなど。『Five Freedoms』

そう言うことを整えるためには、行動学が必要なのです。人間の勝手な思い込みではなく、”動物にとって本当に良い事”を知るために。

それが、健康で長生きに繋がると、私は信じています

 

と言う事で、当院は

スペシャルな ホームドクター:かかりつけ医を目指します(日々進化していきます)

ホームドクターというのは、難しい手術がたくさん出来たり、難しい治療が出来るドクターの事ではありません。動物と飼い主さんの日常に寄り添い、一般診療の範囲で、あれ?これおかしいな?と思ったら、1.5次もしくは、2次、3次診療施設に適切に速やかに連携を取れる動物病院の事です。自分のところで無理なのに抱え込んで治療して、そうすることがあたかもそれがすごい先生と一般的には思われています。

ですが、考えてみて下さい。

人間の病院でさえ、専門で有名な先生であればあるほど、よりよい先生へ診療を紹介するそうです

獣医師なんて全科を診療しているわけで、それを完璧に出来る人間の方が不思議です。もちろんそんなスーパー獣医師が居ないわけでは無いですが、ほんの一握りですし『経験年数』も必要です。診療件数だけではありません。それは獣医療との向き合い方や人生経験。そういうのが本当に単に件数だけではなく、答えは簡単には見つからないものの、「命とは」とか、「動物はどう考えているのだろう」など、そう言うものと向き合って考える姿勢と時間が、必要だと思うのです。

『良い治療とされるものが全ての患者に受け入れられ、ベストなのか』と言うと、そうでも無かったりします

と言うことは、たくさんの経験と真剣に寄り添う気持ちを持たないと、その子にマッチした治療は分からないのです。

だから私の場合は、珍しい手術にチャレンジしたり変わったことが出来ると言う事より、ホームドクターとして今まで足りなかった部分をしっかり整え、”大きな分厚いクッション”のように支えられるような獣医師になろうと思い始めました。(もちろん、ホームドクターとして実際行わない治療の知識も必要で、そう言う勉強も、もちろんしての話です)

動物によりよい医療を提供したいから、私は積極的に自分より得意な先生を紹介したり、連携して治療に取り組みます。ホームドクターと言うのは、そう言う病院ですし、それを受け入れて下さる協力病院に本当に感謝です

そしてホームドクターとして、セカンドオピニオンで紹介した先の先生と連携を取り、治療だけではなく心のケアーやホームドクターだからこそ出来る事を考え、陰ながらフォローさせていただいております。

 

本当に、今年1年、多くの方々に、書き尽くせない感謝の気持ちでいっぱいです。

動物を飼う本当の楽しさを、みなさまと分かち合う動物病院を目指し、2018年に向かって羽ばたきます!

みなさまのご期待にお答え出来るよう、私たちスタッフ一同、一人一人が出来る範囲ではありますが、がんばります。

応援よろしくお願いいたします。

 

追伸:たくさんの思いを伝えたくて、12月中旬から文章を加筆修正していましたので、気がつけば結構な時間を費やしていました。また長文になりましたが、最後まで読んで下さってありがとうございます。