*当院は、日本獣医動物行動研究会プラクティショナー認定の獣医師が診察する動物病院です。
私たちは、動物病院嫌いになってしまっている動物と飼い主さんを、救いたいと思っております。
このまま、動物病院嫌いでも良いですか?せめて、大嫌いのレベルを避けられたらと思いませんか?だまし討ちをして、動物病院に連れて行くのは、もう疲れましたよね?『動物病院は嫌いなところ』と言う概念が、当たり前と思っていませんか?
少しでも苦手意識を和らげられるのなら、してあげたいって思いませんか?
今、行かれている動物病院が、経験値だけでなく専門的な知識を学んだうえでアドバイスをしているのであれば何の問題もないでしょう。でもそれが正しい知識で無かったら、間違えた慣らし訓練と言う名の恐怖の学習がどんどん進んでいくのです。例えば、社会化訓練の一つである「抱っこ散歩」でお外が苦手になってしまう子がいるのは、馴らすと言う理論がちゃんとわかっていなくて、間違えたトレーニングになってしまっているからなのです。
学習の理論を把握すれば、どうすれば良いのかが見えてきます。私たちはそれを伝えることが出来ます。そしてそのためには、飼い主さんの協力も重要です。一緒に取り組みませんか?
特別な治療が出来るところは魅力かもしれませんが、その特殊な知識の恩恵に携わることは意外と少ないものです。しかし、行動学と言ういわゆる動物の精神科の部分は、全動物に共通して必要な診療科目です。投薬の仕方や動物の正しい飼い方や接し方は、行動学なのです。それが出来る動物病院が少ないのが現状で、それが出来ないからこそ、たかだか注射の本も打てない子がいます。注射が出来ないとワクチンも打てないことになるのです。そして打つにしても、大騒ぎでがんじがらめにしないといけなくなっている子たちって、すごく多いのではないでしょうか?当院では、現在そこまでの子は、いないんですよ。
元々苦手にしないように取り組んでおりますが、私がまだ不勉強な時代に苦手にしてしまった子も、一緒に取り組んで今では克服しています。
そして、他院でワクチンを打てなくなった子も、当院ではすすんで診察台に載って来て、口輪も喜んでつけさせ、アルコールの匂いにも掴む感覚にも慣れるようにトレーニングをした実績もあります。最終的にワクチンも去勢手術も実施でき、今でもわんちゃんと仲良しをキープ出来ています。後ほど記事に出てきます。
動物病院嫌いな子へ
- 動物病院来院がトラウマになってしまったり、今までの治療などで心に傷を受けてしまっている子には、全力で寄り添います。
- 既に動物病院嫌いになってしまって、待合室などでパニックになってしまう場合は、お電話でその旨を伝えられ事前に来院され、相談して下さい。今以上に病院嫌いを作らないように、一緒に考えましょう!
- 今までにかなり動物の心に負担がかかってしまっているケースでは、行動診療(問題行動診療:要予約制)をお勧めします。
- 必須ではありませんが、これ以上動物たちを苦しめないためにも、お願い出来たらありがたいなと思っております。
- 状況により動物及びスタッフの安全を確保する器具の装着や保定をさせて下さり、ストレスを感じる時間を短縮させる為にも、ご理解いただける方(これらを拒否されるケースは、動物病院嫌いを助長する行為であることに加え、スタッフの安全確保のためにも、お受けできません)
- 飼い主様自身が触れないレベルの子に関しては、まずは動物病院に馴らす練習や、家での接し方の変更などが必要ですので、行動診療(問題行動診療:要予約制)をお願いします。
- 以前はそのような子も、だまし討ちや無理強いをして治療しておりましたが、現在は、まず行動診療(問題行動診療:要予約制)から入っております。
待合室などで吠える子
吠えるけれども他への攻撃行動がない子に関しては、行動学の概念から、環境設定などの簡単なアドバイスをさせていただきます。
出来ないと思われるかもしれませんが、当院では完全に向き合ってくださったケースでは、期間はかかるもののそしてみなさん差はありますが、恐怖レベルを下げることに成功し、かなり喜ばれています。
もともと当院に来られていても、私たちのアドバイス通りにはしたくないとおっしゃられるケースもごく稀にいらっしゃいますので、待合室で待たれている方すべてにおいて、恐怖レベルを下げられていると言う意味ではありません。
また、まったく吠えないという意味では無いですし、私たち自身が吠え声がうるさいと思ったことはありません。たまに、診察を途中でやめて待合室の様子を見に行く時がありますが、注意ではなく、なぜそのような状況が起きているかの観察をし、把握するために見に行くこともありますので、ドキドキしないで下さいね。環境配慮などの微調節出来ることはないか、考えたいのです。だから飼い主様が正しい配慮をし、取り組んでいる経過において、様々な状況において吠えが発生していても、正しい対処が出来て練習を頑張っているケースでは、診察室の中からも温かい心で見守っていますし、当院のかかりつけの飼い主さんたちはみなさま分っており、同じ気持ちで見守ってくれていますので、ご安心くださいね。
本当に温かい気持ちの飼い主様が多いですし、動物の行動の基礎を常に一緒に更新して下さる方が多いので、そのようになっている子に対しても、ストレスをかけないように協力して下さる方が多いんですよ。(今の概念が、永遠に正しいわけではないかもしれません。常に更新が必要です)
「彼らの心の負担を少しでも軽く出来る事があるのなら、何か出来ないか」と言う思いで、必死に思考を巡らせています。
「動物病院にネガティブな印象を持ってしまっている子、共通」の項目もご覧ください
噛む唸る(シャーと言う)などの攻撃行動のある子
カラーや口輪などを無理やりではなく装着出来る子の場合は、そのまま診察や注射を打てるケースもありますが、そうでない場合は行動診療が必要です。今までは動物に無理強いをして施術をしていたかもしれませんが、それが原因で、心に傷を負って行ってしまい、どんどん出来なくなります。
その時はなんとか施術出来ても、出来るだけ動物病院に馴らす練習をして下さい。アドバイスしますが、飼い主様の努力にかかっています。
たくさんある中のごくわずかな例を、紹介しますね。一番最後の症例に紹介にしています。
5年ぶりに自分から診察台に乗ることが出来るようになった柴犬の動画や、他院で「しつけが悪い!」と断られた逆さまつげ抜毛の症例など、Instagramで紹介させていただいています。いっぱいありますが、もったいないので公開していないものもたくさんです(笑)。柴ちゃんは少し離れたところから来てくださっていて、どこの動物病院でも受け入れ不可になってしまったため当院で4件目ですが、今では、当院のことは大好きすぎます。
逆さまつげの子も、以前の動物病院では連れていく際に震え、不安な声をあげ、怖がっていたそうですが、ルンルンでキャリーバックに入るまで心が回復してくれました。
それは、しっかりその分野の知識を日々更新しているからうまくいったことです。もちろん、それぞれの動物病院に得意不得意はあります。ですから、出来ない動物病院を責める気持ちも一切ありません。
私たちが得意とする分野がここにあること、一見地味に見える部分が、医療の核心であることを、お伝えしたいだけなのです。
私たちは、こういう子たちの駆け込み寺的な存在でありたいなと、思っております。スパルタ的なしつけは全くしていませんし、そんなことをしたら逆効果です。なので、皆さん穏やかな雰囲気で待合室にいらっしゃいますので、心配しないで下さい。
動画にはありませんが、猫ちゃんで全く触れなくなってしまったケースで、毎月馴らす練習に来てくれるようになって、今では爪切りも定期的に出来ています。(猫ちゃんは特に、それを取り巻く条件や諸事情により、犬以上に馴らす練習は難しいので、絶対出来るという意味ではありません)
「動物病院にネガティブな印象を持ってしまっている子、共通」の項目もご覧ください
動物病院にネガティブな印象を持ってしまっている子、共通
たくさんの配慮が必要で、飼い主様の努力を要しますが、やる気のある飼い主さんにはわかっていただけています。
予防だけでなく、将来高齢を迎え病気治療に向き合うようになると、動物病院に通わなければならなくなる子がほとんどです。その時のためにも動物病院を『大嫌い』のままではなく、『大好き』だったり、『好き』だったり、『微妙』だったり、『ちょっと嫌いだけど、まあいっか』位のレベルにまで準備をしたいと思いませんか?当院では、大好き~好きという子が大半を占めていますし、逆に大嫌いの子はかなり少ないです。
予防や治療のみで来院されるケースでは、動物病院に行くと言う事が動物にメリットが有るなんて、全く伝わるはずもありません。だからこそ動物としては、イヤということを伝えるために、嫌と感じることを止めてくれない場合は、攻撃行動を持って伝えるしかないまでに、追い込まれてしまうのです。
攻撃行動をすることは決して悪いことではありませんし、それをその子の問題と片付けるのは、あまりにもかわいそうです。しつけとかそんな問題では、絶対にありません。
行動学を学ぶと
出来る事が増えるから、元気で長生きにつながるのです。
長年獣医療に携わってきて、くやしい思いをたくさんしてきました。普通の医療レベルを提供したくても、大嫌いのままだと動物病院に連れて行くのがストレスになり、検査が先延ばしになってしまって発見が遅れたり、家で投薬治療したくても出来ないために、断念しなければならない例を、たくさんみてきました。
特別な事ではなくても、それさえ届かない子たちを、私はきちんと救い上げたいと思うようになり、行動学にのめりこんでいったのです。
例えば
- 目薬が出来ない。
- 飲み薬を与えられない。
- 他人が触れない。
- 抱っこ出来ない。
たったこんな事が出来ないだけで、助けられないこともあるのです。
動物病院として、小難しいことや派手なことをアピールしないことが、飼い主さんにとっては物足りなく感じるかもしれません。しかし、当たり前のこと、当たり前に出来る診療(これは飼い主さんが当たり前と思っているレベルと、解離があります)。それが出来る事で、救える数はむしろ圧倒的に増えるのです。そして、動物も飼い主さんも私たちも、笑顔で病気に向き合え、楽しい思い出を一緒につぐむことが出来るのです。
私たちも、成長やその子の老いを一緒に見守り、楽しんでいます。
動物病院を、出来るだけ大嫌いにしたくないと言う飼い主様を、応援しています。
症例紹介(一部)
Instagramは、アプリを入れていなくても見ることが出来ます。
もし何かメッセージが出てきても、「あとで」を押すと、普通に見ることが出来ますよ。