猫リラックス

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ストレスを減らす(Low Stress)ための 診療や治療の取り組みの一例

当院には、素直に治療を受け入れてくれる子たち(患者動物)がたくさん居ます。それは、日頃からの動物たちや飼い主様との信頼関係構築の賜(たまもの)だと思っております。今回の紹介は、わが家のだいず君です。実際の治療検査をしている時に、思い立って写真に撮った物を掲載しております。(外来の診察の途中は診療や治療に集中しているため、なかなかシャッターチャンスを逃してしまいます)

当院では開院当初から常時動物看護師を診察室には配置しておりません。(今後は未定) そのため、「採血でさえも結局スタッフを呼ばず終わってしまう」と言う事もしばしばあります。現在は、保定の上手なスタッフたちですので、保定がストレスになる事も少なく、むしろその方が心の安定が得られる子も居るので、呼ぶことが多いです。ケースbyケースです。

日頃の動物の扱い一つで、『動物病院は怖いところでは無く、むしろ楽しいところ』と思ってくれます。当院のかかりつけの方にはそんな子たちがたくさん居ますし、当院で動物とのつきあいをしっかり学んいただいている結果、目薬や投薬で噛みつかれるなど苦労するという飼い主さんはすごく少ないです。これは、治療の時に急に始めても間に合いません。何も無い時から心がけていただくことです。将来、何も治療をしない子はほとんどいません。将来のための準備を、当院で一緒にしましょう!

大人になってからでも出来るようになりますが、しっかり向き合って下さい。トラウマやその子たちの固定概念の消去から始まるので、何も不信感の無い時期から始めるよりは大変になる事は理解して下さい。大人であっても怖いこと痛いことを経験させる前から、可能な限り早い時期から始めましょう!逆に、子供だったら簡単と思われがちですが、社会化の時期にきちんと取り組んでいないケースやその後も持続の訓練が出来ていないケースでは、結局子供の頃から飼っても慣らす事は出来ません。

思い立った時から、これからかかる動物病院の獣医師やスタッフとトレーニングをしていきましょう。信頼関係の構築ですから、ちょこちょこ動物病院を変えたり使い分けをしていると動物も戸惑ってトレーニングが進みません。緊急時の他院での診察程度でしたら、早めに修正を入れれば戻せますが、動物たちにとって白衣や診察台は怖いという学習をさえないように、飼い主様自身にお願いしたいと思います。

私も初めから何もかも分かっている飼い主ではありませんでした。むしろ今も、まだまだ勉強中です。動物たちに真剣に向き合い、動物たちの気持ちを拾い上げ、さらに獣医動物臨床行動学をしっかり学ぶことで、こうやって今があります。そうすると、何よりも動物たちと過ごす時間に厚みが出てきたのです。彼らが私たちのことをしっかりくみ取ろうとしてくれているのに、私たちはくみ取れていなかった。それがくみ取れるようになると、本当に今までもったいない事をしていたなぁ~と。こちらが押しつける愛情では無く、本当に動物たちにとって私たちを必要としてくれる、「あ~、この飼い主さんで良かったな」と思ってもらえる飼い主になりたいな って思いませんか?

そのため、大変申し訳ありませんが、時短の診療は出来ません。診療時間が他院と比べ長くなりますこと、ご理解とご協力よろしくお願いいたします。私たちの診療に向き合うモチベーションになります。

注意:待ち時間がストレスになると言うお考えもございますが、『動物病院は動物が嫌な所である』と言うお考えや、飼い主様自身の病院に対する不満などで動物たちにストレスがかかります。そのため、動物病院は好きな場所(苦手意識が薄まる程度の子もいます)と言う考えにしてあげる訓練で、ストレスを軽減出来ます。また、飼い主様のイライラやささいな感情の変化は間違いなく動物に伝わります。逆に飼い主様が私たちスタッフと和やかに過ごしている姿を見て動物たちは安心します。飼い主様のご満足のいく動物病院でトレーニングをしないと成果も出にくい場合があります。

1.保定なしのエコー検査

【台に乗せる】

エコー保定なし だいず台に乗せた時は、なんですかぁ?って顔をしていたのですが、しばらくしたら寝始めました。

エコー検査のマットの上で、落ち着いて寝ています。

実はお腹の緊張感があるとエコーは見にくいですし、呼吸が速くても画像がぶれますので、台の上でリラックスしてくれているととても検査精度が上がるのです!(やっぱり、Low stressは重要ですね♪)

【検査開始】

エコー保定なし だいず

エコーのプローブを当てても、怖いことはされないという信頼感で、寝ていてくれます。撮影のため左手はカメラを持っています。

そのため、ごろんと手前によれていますが、実際は、左手で体を支えて検査をすすめました。

本当は動物看護師に、「準備が出来たら呼ぶから、手伝ってね!」ってお願いしていたのですが、こんな調子で検査が終わってしまいました。と言う事で、スタッフもいつまで待っても呼ばれないなぁ~って思っていたそうです。

♡当院のかかりつけの方では♡

前の手(前肢)を飼い主様に持っていただく程度で、検査が終わってしまう子たちもたくさん居ますし、暴れる訳では無いのですが、ちょっとゴロゴロしてしまうので、軽く後ろ足をスタッフに持ってもらうという程度の動物たちがいっぱい居ます。

2.保定なしの皮下補液注射治療

【補液準備】

皮下補液注射 保定なし だいず皮下補液の準備をします。

アルコールの匂いもぷんぷんしています。この時点で普通は逃げてしまいますよね。

【待っている だいず】

皮下補液注射 保定なし だいず

その間、テーブルの下で、何となく察しています。

 【治療中】

皮下補液注射 保定なし だいず

ん~、注射しなくちゃいけないんだよねぇ~って、もちろん針を刺すのは痛いので、嫌なはずなのですが、自分にとって悪いことをされている訳で無いことを理解してくれて、ジッとしていてくれています。

補液のバッグを右手で持って、左手で撮影していますので、押さえていないのがお分かりいただけると思います。

【治療終了】

皮下注射治療 保定なし だいず治療が終わった後も、逃げること無く、目の前の座布団で寝てしまいました。

♡当院のかかりつけの方では♡

この程度の治療であれば、動物看護師はほとんど入りません。ワクチンなどの注射の時は針を刺すので当然痛いです。ですから、おチビちゃんの頃は動いてしまう子が多いです。そのため逆に怖がらせないためにスタッフに保定に入ってもらいます。しかし1年後の追加の頃には、動物病院が好きになっているので、飼い主様に前の手(前肢)を軽く持っていただく程度で、振り向きさえしない子がほとんどです。少し怖がるけれども動かない子は、飼い主様の抱っこのまま打つこともあります。

『とにかく、動物病院を怖いところにしたくない』というのが、院長をはじめ、スタッフ一同の思いです。

あわせて、こちらのブログ(犬さんやネコちゃんの保定無しの検査や治療)もご覧下さい。

犬さんや猫ちゃんの保定無しの検査や治療