最近は動物病院に来られる時に、わんちゃんもキャリーバッグに入って待たれるケースが増えました。キャリーバッグに入って待つメリットとしては、パーソナルスペースが保たれるため、安心して待つことが出来ます。また、飼い主さんが、受付に行く時も、わんちゃんを抱きながら会計したり説明を受けたりする場合、ちょっと危険なこともあったりするので、バッグに入れることで安心出来ます。
と言う事で、今日は、キャリーバッグについてお話ししたいと思います。
キャリーバッグの素材
キャリーバッグには大きく分けて、プラスチックのタイプと布製とスチールなどの鋼鉄製のタイプが有るかと思います。
プラスチックと布製が一般的ですよね。なので今回は、プラスチックと布製のキャリーバッグに注目します。
プラスチックタイプのキャリーバッグ
メリット
- 外観がしっかりしているため、外から強い衝撃が加わった時に、動物が守られる。規格が合格しているものは、飛行機の貨物室などにも乗せられるものもある。
- 比較的、風通しが良い。
- おもらしなど、おしっこで漏れても、外にしみ出にくい。など
デメリット
- 外観が硬い分、何かにぶつかった時に、音や振動が伝わりやすい。(例:持ち手が倒れた時に、バタンと中に大きな音が鳴り響く)
- 折りたためるタイプでない場合は、収納に困る。
- 風通しが良い分、冬は寒い。など
布製のキャリーバッグ
メリット
- 軟らかいので、運ぶ方の体にフィットしやすい。
- 軽い。
- たたんで収納出来る。
- 防寒性に優れている。
- 可愛いデザインのものが多い。など
デメリット
- 布という特性上、風穴を複数開けるのが構造上難しく、プラスチック製のものと比べると風通しが悪い。熱中症の危険性がある。
- 素材が柔らかいので、外からの衝撃が中の動物に伝わってしまう。
- おしっこをした時に、外に漏れ出てくる危険性がある。など
熱中症の危険性
布製のバッグのデメリットで、熱中症の事を、書かせていただきました。以前は気になることもなかったのですが、最近はきちんとキャリーバッグに入れて来られる方が増えたため、冷やっとしたことに遭遇することが、ここ最近で数例ありました。その為、注意喚起で記事を書きました。
移動および待合室で待っている時に緊張して、ハアハア言っていると、布製のキャリーバッグの場合、すごく暑くなり、さらに蒸気が溜まります。そして、キャリーバッグを開けるとわんちゃんの全身が、自分の呼吸でビチョビチョのことがありました。
この写真のキャリーバックがと言うわけではないのですが、一つの例として写真を載せます。得てして布製のキャリーバッグは素材の特性上、あまり通気口がありません。
正面には通気口が全くありません。
側面に通気口があります。
このタイプには、上には穴が空いていませんでした。
これからの季節には、この様なタイプのキャリーバッグは、危険だと思います。
清美どうぶつ病院からの提案
例えば布製のキャリーバッグをお持ちの方は、軽くて持ち運びやすいですし、防寒性にはとても優れています。しかし、暑い時期には不向きです。夏は使わないようにしましょう。
また、プラスチップのタイプは、風通しが良すぎます。冬場に使う場合は、バスタオルやブランケットなどで外の風が入って来ないようにしましょう。
もし両方のキャリーバッグをお持ちの方は、季節によって使い分けるのも良いかも知れませんね。
メリット、デメリットを把握しておくと良いですね。
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