漢方(国際中医師)や動物の扱い(やさしい保定、飼い方、しつけ)の知識 地域ナンバー1を目指し、学術更新をしております

犬や猫の避妊手術の傷の仕上がり

当院で行っている手術をイメージしていただくために、一般的な不妊手術(避妊手術、去勢手術)の中では難易度の高めな卵巣子宮全摘出術を例に挙げて傷の仕上がりの写真を載せてみました。

過去にもたくさんの手術を行ってまいりましたが、ホームページを作るために写真を整理したところ、病気の症例と異なりわざわざ写真に撮っているものが、あまりありませんでした。そのため、撮れているものの中から、当院での一般的な傷の写真を、写真集にしております。

猫ちゃんも多数手術をしておりますが、猫ちゃんを仰向けにして術後の写真を撮るのは強いストレスがかかる傾向がありなかなか難しいため、現時点では写真がありません。

  1. 動物たちの心身の負担を考え、犬猫に関しては普段から予防等で通われながら、動物病院に馴らしていただく練習の協力をお願いしております。(ストレスが強いと痛みを感じやすくなります)
  2. リスクを伴ったり動物たちにも負担をかけたりするため、無理をして傷を小さくすることは、行っておりません。当院では、毎回十分余裕を持って実施出来る大きさで手術することに努めており、また状況によりそれらは変化します。
  3. 当院では傷の仕上がりより、安全性を最優先に手術を行っているため、手術中に予期せぬ出血や不測の事態があったり、何かしらの病変部を見つけたりした場合は、積極的に傷を大きく開けて手術を実施しております。
  4. これらの写真は当院の平均的な手術傷ですが、多少の幅を持たせて紹介させていただいております。発情子宮や妊娠中、子宮疾患時は、子宮が太くなるので取り出せる大きさまで開けます。
  5. 当院では、「一生残る傷だからこそ、飼い主様に手術をしたことを後悔して欲しくない」と言う思いから、日々努力をしておりますが、傷の大きさや仕上がりを含め、これらを保証するものではありません。
  6. 当院では手術に至るまでの間に飼い主様と一緒にメンタルと健康の管理をしているため、肥満の子の手術依頼がほとんどありません。そのためこれくらいの状態ですが、肥満気味の子は脂肪により皮膚とお腹の切開部までの距離が深くなるため、皮膚の切開傷が必然的に大きくなります。
  7. 手術技術のレベルは、術者の手先の器用さに左右されるため様々です。手術に対して不安を抱えられているかかりつけの飼い主様へ、当院での事例をご覧いただき判断材料の1つとなればと思い、作成させていただきました。
  8. これらの写真は、あくまでも当院で実施しているものです。獣医療の標準的なものでもありませんので、他院で行われる手術に関しては、ぞれそれの動物病院にお尋ねください。
  9. 手先の器用さを生かし、私の出来る限りですが、ていねいな手術を心がけております。
  10. 写真の無断転用は、禁止いたします。

症例1:ミニチュアダックス

犬の避妊手術
抜糸前の全体像
(↑クリックすると、より鮮明で大きな画像を見られます)
犬避妊手術
抜糸直前
(↑クリックすると、より鮮明で大きな画像を見られます)

当院では糸を締め付けず、自然に皮膚が寄ってくるように計算して縫っております。引っ張らないため、食い込みで発生する横の線が入りません。糸の引っ張りが緩やかで自由度が高いため、幅がまばらであるかのように見えます。

避妊手術 抜糸直後
抜糸直後

抜糸直後なので、糸の跡が少し目立ちますが、時間とともに消失します。また、若干かさぶたが残っていますが、これらも自然に無くなるのを待つと、もっと傷が目立たなくなります。

犬の避妊手術
抜糸直後の全体像
(↑クリックすると、より鮮明で大きな画像を見られます)

症例2:トイプードル

抜糸直前
(↑クリックすると、より鮮明で大きな画像を見られます)

当院では糸を締め付けず、自然に皮膚が寄ってくるように計算して縫っております。引っ張らないため、食い込みで発生する横の線が入りません。糸の引っ張りが緩やかで自由度が高いため、幅がまばらであるかのように見えます。

避妊手術 抜糸直後
抜糸直後
(↑クリックすると、より鮮明で大きな画像を見られます)

抜糸直後なので糸の跡が少し目立ちますが、時間とともに消失します。また、かさぶたが結構残っており光の加減で曲がっているように見えますが、実際は真っ直ぐです。自然に無くなるのを待つと、もっと傷が目立たなくなります。

よろしければ、下のイタリアングレーハウンドで抜糸後に時間が経過した写真を掲載しておりますので、ご参考になさってください。

犬の避妊手術
抜糸直後の全体像

症例3:イタリアングレーハウンド

抜糸当日

犬の避妊手術
抜糸前の全体像
(こちらは元画像がピンボケ気味で、わざわざ拡大していただいてもよく分からない状態なので、拡大画像はありません。下記のその他の写真を参考にされてください)

当院では糸を締め付けず、自然に皮膚が寄ってくるように計算して縫っております。引っ張らないため、食い込みで発生する横の線が入りません。糸の引っ張りが緩やかで自由度が高いため、幅がまばらであるかのように見えます。

避妊手術 抜糸直後
抜糸直後

抜糸直後なので、糸の跡が少し目立ちますが、時間とともに消失します。また、若干かさぶたが残っていますが、これらも自然に無くなるのを待つと、もっと傷が目立たなくなります。(1か月後の写真も掲載しております)

犬の避妊手術
抜糸直後の全体像

1か月後

避妊手術 抜糸1か月後
抜糸1か月後

ずいぶん目立たなくなり、へそとの区別が、拡大して良く見ないと分からないレベルにまでなっていると思います。

その他

写真が少ないと言っても他にもまだまだあります。ですが、ホームページを作成する際、程よいサイズの画像に縮小したり、拡大画像のリンクを貼ったりなど、作業に時間がかかるため、とりあえずこれくらいで今回はUPします。時間が取れたらまた更新するかもしれません。他、猫の避妊手術、去勢手術、犬の去勢手術も随時作成する予定です。

なお、写真は小型犬ばかりですが、秋田犬、シェパード、ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバー、その他の大型犬においても、避妊手術及び子宮蓄膿症の手術を実施しております。


お願い

当院のページ内で紹介させていただいているすべての著作権は、当院に帰属します。画像や全文のコピー&ペーストおよび、一部を切り取ったり加工して使う事も禁じます。(出展元と記載されても違法行為にあたります)

また、個人情報の収集、再編、公開、誹謗中傷などの行為を一切禁じます。

ページのシェア、リツイートや、URLをコピーして紹介していただくのは、大歓迎です。

最新情報をチェックしよう!

病気・ケガ・ケアなどの最新記事8件